甘口辛口

ダンス教師小泉純一郎

2006/7/30(日) 午後 4:22
小泉首相の呼び名はいろいろある。
「犬公方小泉」という呼び名は、将軍綱吉が生類憐れみ令を出して庶民を苦しめたことから来ている。綱吉が犬を大事にしたのは「個人の心の問題」で、それ自体は結構なことなのである。だが、その個人的な思い入れを政策として実行してしまったら、庶民はたまったものではない。

小泉首相が、靖国神社に参拝するのは綱吉と同じように「個人的な信条」から出た行為かもしれない。だがそのことで中国・韓国との外交関係を途絶させてしまったことは、国益を損じるという点で綱吉に匹敵する過ちを犯したことになる。

いわんや、彼が総裁選挙で橋本龍太郎と争うまでは、靖国神社に何の関心も払っていなかったことは周知の事実なのだ。彼はただ、遺族会代表をしている橋本龍太郎の票を切り崩す政略として、靖国参拝を公約にしたに過ぎない。そうしたことを棚に上げて、今になって、参拝は自分の信条からの行為だと言い張る鉄面皮にはただ驚くしかない。

「犬公方」より、もっと相応しい呼び名は「ダンス教師小泉」だろう。
政治家としての彼の所作は、ダンス教師のように身軽で、毎日、記者たちとの立ち話に応じて、コメントを述べるなどは結構なことだ。だが、ブッシュ大統領の要求に応えて、実に簡単にイラクへの自衛隊派遣を決定したり、牛肉の輸入再開を決めたりするのは、あまりにも軽過ぎはしないだろうか。

その小泉がプレスリーの記念館に行って、プレスリーの物まねをして世界中の失笑を招いたところは、いかにもダンス教師小泉らしい。彼の軽薄なパフォーマンスを見せつけられるのも、あと僅かと思えばほっとするが、小泉首相の後継者がもう少し落ち着いた人物であることをきたいしたいものだ。