甘口辛口

高嶋政伸・美元の離婚騒動

2012/6/4(月) 午後 8:29
高嶋政伸・美元の離婚騒動

ワイドショウが報じる芸能人のゴシップやスキャンダルを興味を持って見ているけれども、話題になっている人物についての知識が乏しいので、「事件」に対する感想は、どうしても偏ったものになってしまう。

高嶋政伸・美元の離婚騒動に関しても、高嶋政伸が芸能一家である高嶋家の一員であることは知っていたが、美元については何も知らなかった。「美元」と書いて、どうして「ミオン」と読むのか、その理由さえ知らなかったのだ。

美元の出自を知るまでは、私はこんなふうに考えていたのである、世の美女には、「カワイコちゃん」型、「清純少女」型、「成人美女」型があるが、美元は「カワイコちゃん」型の部類に入るのではないか、と。

「カワイコちゃん」型の原型になっているのは、4,5才くらいまでの幼女だから、彼女らが成長して思春期になっても、誰もが子供に対するような好意を抱く。相手が幼女同様の柔らかな可塑性を持っていて、こちらの好意を無条件で受け入れてくれると錯覚するからだ。

これが「成人美女」型になると、すでに性格が確定し、スキ・キライがハッキリしているから、男が迂闊に接近して行くと黙殺されたり、手ひどく拒否されたりする。だから、傷つくことを恐れる男性は、こういうタイプの美女には近寄らないのである。

しかし注意が肝要である。「カワイコちゃん」型の女性が、自分を可愛がってくれる相手に分け隔てなく好意を返すのは、子供の頃だけであって、少女期に入ると、彼女らは次第に手厳しい反応を見せるようになる。表向きは、子供の頃の習慣から、誰にも笑顔見せるけれども、内部には針のように尖った自我意識が育ってきていて、相手を容赦なく選別するようになるのだ。

彼女らが時に天をも恐れぬエゴ・セントリック女になるのは、子供の頃に人々から愛されて、何を要求してもかなえられて来たという記憶があるからなのだ。このタイプの女は、自分は無条件で人から愛される資格があり、自分がどんなことをしても許されると思いこんでいる。

離婚裁判の席で、高嶋政伸は妻が次々に要求を出してきて、それがかなえられないと何時までも彼を責め続けると訴えていた。その数ある要求の中には、就寝後に妻を抱きしめて眠るという項目があり、それを高嶋が断ると妻は、「こうするのが私の夢だったのに、その夢を破られた」といって、夫を責めたというのだ。

法廷で高嶋政伸は、妻の激高しやすい性格について語り、彼女の怒りのスイッチに触れることを、何時もびくびくしていたと語っている。そして妻の美元の機嫌がよかったのは、結婚後、10日間だけだったとも証言している。高嶋の証言には誇張があるかも知れない。だが、「カワイコちゃん」型の女性がこれくらいの要求を相手に突きつけたとしても、別に驚くにあたらない。

美元の態度は、矛盾しているように見える。

TV各局のワイドショウを見ていると、美元が離婚を拒みながら、夫のDVを証拠だてる音声テープをインターネットに流した矛盾を指摘する声が多かった。結婚生活の継続を望みながら、相手が暴力男であることを満天下に広告するなど、自己矛盾の最たるものだというのだ。

離婚を望む相手を翻意させようと思ったら、自分に対して優しかった頃の夫の愛情について語り、感謝の言葉を贈るべきだったのに、美元はその反対のことをしているのである。

だが、これも「カワイコちゃん」型の女性に共通する矛盾なのである。この型の女性は、幼かった頃に多くの人々から可愛がられたことを忘れない。それで、個別の争いを続けながら、「観客」すべてを味方にしたいと欲する。そのために、彼女らは自分の側に正義があり、相手に非があることを明らかにしないではいられない。

個別の争いに一方的に勝利して相手を痛めつけながら、同時にすべての人々からも愛されたいと願うのは、両立させることが困難な要求である。だが、「カワイコちゃん」は自身の欲の深い要求に気づかないのである。

──ここまでは、美元が「カワイコちゃん」型の女性ではないかという切り口で論じてきたが、思い立ってインターネットで彼女について調べてみたら、その出生についてこう書いてあったのだ。

<1979年6月29日、東京都生まれ。32歳。父親は日本人、母親は韓国人。9歳の時に母親が自殺し、父、兄の3人で暮らす>

美元の読みが「みおん」となっているのは、韓国風の読み方をするからだった。美元が9才まで韓国人の母親に育てられたとすると、こちらも彼女について考えを訂正しなければならないようである。